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あらすじ

ある晩、サンペドロ港に停泊中の貨物船が大爆発を起こし、27人もの死者が出るという事件が発生した。翌日、事件現場に居合わせたヴァーバル・キントという、体に障害を持つ男が警察に連行された。そこで、事件の解決に執念を燃やすデビッド・クイヤン捜査官は、ヴァーバルを尋問する事を決意した。すでに保釈の決まっているヴァーバルは話をするのを拒んだが、クイヤンの圧力に負け、徐々に事件の真相を語り出していく....。

サンペドロ港

同じ頃、FBI捜査官のジャック・ベアは、港の事件から生還したもう1人の男:アーコシュ・コバッシュを追って病院へ来ていた。生還したとはいえ、コバッシュは全身に大火傷を負い、虫の息だった。そんな彼が「カイザー・ソゼ」という名を口にした瞬間、ベアは驚きを隠せなかった。カイザー・ソゼとは、FBIが長年総力を挙げて追っている大物のギャングで、誰もその正体を知っている者はなく、もはやその存在自体が伝説化している謎の人物だった。そんな彼を目撃したというコバッシュに対し、ベアはソゼの似顔絵作りに協力するよう指示した。

一方、ヴァーバルの話しは6週間前のニューヨークにさかのぼっていた。ある事件をきっかけにして出会った4人の仲間達と共に、いくつかの犯罪を犯してきたことを話す。その中のある強盗事件の失敗によって、コバヤシという謎の弁護士に面会し、9100万ドルもの麻薬取引が行われる貨物船の現場を襲撃するよう依頼されたという。はじめは、そんな仕事は受けないという態度を見せた5人組だったが、コバヤシのバックに、あの伝説の犯罪王:カイザー・ソゼの存在があることを知ったとたん、その命令に従わざるを得なくなった。そして、昨晩の貨物船の爆破事件が起きたのだった。

コバヤシ暗殺計画

クイヤンは、5人組の中の1人で、かつて別の事件で自分が追っていた男:キートンの存在が気になり、ヴァーバルの話しを信用しようとしない。ソゼ=キートンと確信を持ったクイヤンは、執拗にヴァーバルを問いつめていき、ヴァーバルもついには「全ての事件は、キートンが仕組んだこと」と漏らしてしまう。

警察の保護下に置かれることを拒んだヴァーバルは去っていき、キートンの正体をつかんだクイヤンは満足した表情でコーヒーを飲んだ。ふとクイヤンが部屋の掲示板に目をやると、何とそこには、今までヴァーバルが話していた内容と同じものが載っていた....。ヴァーバルが今までクイヤンに語っていた内容は、掲示板の情報を基に巧みに作り上げられた、偽りの話しだったのだ!

そんな頃、ベアのいた病院では、カイザー・ソゼの似顔絵が完成していた。その絵に示されたソゼの人相とは、ヴァーバルそのものだった....。