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討論会6

当サイトでは『ユージュアル・サスペクツ』の謎についていろいろと研究、解明していますが、 まだ解けていない謎、気になる点などについて、いくつかのメールをいただいています。 それらをここで紹介し、皆さんと共に討論していこうと思っています。

Q01〜10 Q11〜20 Q21〜30 Q31〜40 Q41〜50 Q51〜60 Q61〜70 Q71〜80
論争1 論争2 WANTED! もしあの5人組が

Q51

何回観ても一つだけわからないことがあるんですね。それはカイザーの動機です。
(わだ さん)
ハンガリー組織の船 カイザーは自分をハンガリー組織に売ろうとしたマルケスを始末するために5人を集めたんですよね。 自分の顔や容姿を見分けることのできるマルケスを消すために…。 でも、この後カイザーの顔ってバレバレになると思うんです。 だって、いくらクイヤンだって、あの後署に戻ってモンタージュを見たら 「あ、あいつがやっぱりカイザーだった」とわかりますよね。 証拠がなくてもいろんな経緯からやっぱりわかると思うんです。 そうしたら、面通しの時に写真も撮られているし、コーヒーカップから指紋も取れるだろうし、 顔写真入りで全米指名手配ということもあるんじゃないかと…。 そうすると、自分を見分けられるマルケスを消した意味はどこいっちゃったんでしょう??? 結局カイザーの大損なのでは?
(わだ さん)
似顔絵描き カイザー・ソゼの行動の理由については、よく質問されます。 Q17でも、それについての回答を書いていますが、再度検証してみましょう。 詐欺師としてのヴァーバルは、過去に何度も逮捕されたことがあり、刑務所にも入っていたので、 既にヴァーバルの個人情報は警察やFBIに取られています。 なので、サンペドロの事件での逮捕は、ヴァーバルとしては大した問題ではないのでしょう。 つまり、これが「Usual Suspects」=いつもの容疑者ということです。
しかし捕まった時点では、自分の似顔絵が作られるとは、予想していなかったのでしょうから、 結局は、生存者(アーコシュ・コバッシュ)を残してしまったのは、大きなミスだと思います。 しかし、トルコ時代の話のように、ソゼが簡単に人前に姿を見せることもあるはず。 つまりソゼにとっての問題は、自分の顔を見られることではなく、 人相や仕事の内容を他人に漏らされることなのです。 アルトゥーロ・マルケスが消された理由は、あくまで「密告した」からだと思います。 この、「裏切りは絶対に許さない」という意志を見せしめることによってソゼ伝説を広め、 それによって、顔を見られても平気というシステムを作り上げたのではないでしょうか。 その後の話で、似顔絵が作られていたことをソゼが知ったとしたら、 やっぱり、アーコシュ・コバッシュを消しに行くんでしょうね…。 それとも、また別の5人組でも召集するのかも?
(verbal より)

Q52

確かに、ソゼが顔を知られてしまった事は大失態でしたが、 その後、彼は恐らく自分の顔を整形するなどして変えているのではないでしょうか? キントの回想シーンでのカイザー・ソゼのイメージは長髪の顔長の男のような感じから するとソゼがこれまで顔を幾度となく変えてきたように思えますよねっ!
(セゾ さん)
映画の最後では、カイザー・ソゼの顔が思いっきりヴァーバルだとバレバレになってしまっているので、 このあと、ソゼが整形したりするのかどうかが気になりますね。 ソゼとしては、今までもこういう危険は何度もあったのでしょうから、そのたびに顔を変えてきたのか? もしくは、顔がバレてもかまわない影武者を使ってきたのか? ソゼ=ヴァーバルという可能性もないわけではないので、 ヴァーバルが実は影武者で、囮として捕まったということも考えられます。
(verbal より)

Q53

ヴァーバル(ソゼ)とキートンははじめからグル(それか、キートンはソゼの手下)で キートンはソゼの計画を知っていたんではないかと疑ってます(自分が消される以外は)。
(トムヤン君 さん)
キートン なぜなら、コバヤシが渡した5人それぞれの前科が載っているファイルは、 キートンと組んでいれば簡単に作り上げることが出来ると思います (ただし、キートンが刑事であるときならば)。 ほかにも最初のキートンがヴァーバルに撃たれるシーン(ヴァーバル=ソゼ確定)で、 キートンは特に驚いた表情をしてないのは、キートンがソゼがヴァーバルであったことを はじめから知っていたからではないでしょうか? もし、キートンとヴァーバル(ソゼ)が元々組んでいたら、 キートンの汚職時代の悪事もソゼが関与していたのかもしれませんね。
(トムヤン君 さん)
キートンがソゼの手下だったとすると、これはまた違った見方ができますね。 確かに、一番最初のシーンで、キートンが言うセリフ 「脚の感覚がないよ、カイザー」は、ずっと気になっていました。 つまり、このときのキートンとソゼは初対面ではなかった、ということなんですね。 それは、ヴァーバルの正体をソゼと見破ったからなのか? それとも、ヴァーバルなんていう偽装は関係なく、ソゼという人間を前から知っていたのか? 最初のシーンの、ほんのちょっと前のシーンだけでもいいから、真相を知りたいですね…。
ところで、ここでキートンが何故「ソゼ」ではなく「カイザー」と呼ぶのかも非常に謎です。 映画全編を通して、カイザー・ソゼのことを「カイザー」なんて呼ぶのは、このときのキートンだけ。 仮に、ソゼとコバヤシとキートンが同じ組織に属していたとすると、 そのトップはもちろんソゼでしょうから、組織内の階級として自ら「皇帝」を名乗り、 部下に「皇帝=カイザー」と呼ばせていた、なんてことも考えられるかもしれません。
(verbal より)

Q54

港でのソゼの格好は、1920〜30年代のギャングの様ですよね。 デ・パルマの『アンタッチャブル』の時代。 これはジェイムズ・M・ケイン以降の犯罪小説に対するオマージュではないかな と考えているんですが、スタッフはこれに対して何かいっているのでしょうか?
(jappy さん)
脚本のクリストファー・マックァリーの監督作『誘拐犯』には ケイン以降の宿命的な犯罪者が描かれており、ストーリーも暗黒小説的な流れでしたから、 マックァリーの趣味なのかなと推測しているのですが。 もしくはあの恰好をしているのはガブリエル・バーンですから、 彼の出演作『ミラーズ・クロッシング』での姿を意識したのかな とも考えることが出来ますけど。
(jappy さん)
ミラーズ・クロッシング 劇場プログラムのブライアン・シンガー監督のインタビュー記事に、 ガブリエル・バーンがソゼの恰好をするシーンで、 「どうして僕が帽子をかぶらなきゃならないんだ?」と尋ねたとき、 監督は、「なぜって僕は『ミラーズ・クロッシング』の大ファンだからさ」と答えたということ、 それと、監督自身はブライアン・デ・パルマのファンであること、 という内容が載っています。
(verbal より)
なるほど。あの恰好は監督の趣味なのですね。 そういえばソゼのファッションはコートなのに、クイヤンは「スーツ」と言っているように聞こえます。 吹き替えでも「背広の男」と言っていますし。背広というとキートンとフェンスター、コバヤシですか…。
(jappy さん)

Q55

マクマナスの殺され方は有名な映画がモデルになっているようですね。 『シベリア超特急』での車掌の殺され方と同じです。
(jappy さん)
コメンタリーによるとそのシーンは「『北北西に進路をとれ』でケーリー・グラントが国連ビルで 殺人事件に巻き込まれるシーン」へのオマージュだそうです。 『北北西に進路をとれ』の方は確認していないので明言はできないのですが…。 ちなみに『北北西に進路をとれ』と『シベリア超特急』では刺されるのは“背中”です。
(jappy さん)

Q56

この映画って、なんでこんなに評価が高いんだろ?結局カイザーはいったい何をしたかったんだろ?
(Smooth Criminal さん)
1人の目撃者を消す為に、大勢の人々に正体バレて…アホだね。 あれこれ頑張って動いてるけど、いったいカイザーは何を得たの? 動けば動くほど、デメリットばかり増えていってんじゃん。 これが映画でなくて現実だったら、世界のおまぬけニュースになってるね。 なんかやたらと色々なサイトでこの映画を賛美してるけど… ようはラストの歩く足のアップのシーンをカッコイイって思っただけでしょ。 そのシーンが無かったら誰もここまで取り憑かれなかったと思うよ。
(Smooth Criminal さん)
アルトゥーロ・マルケス カイザー・ソゼの最大の目的は、「密告屋アルトゥーロ・マルケスを殺すこと」ですが、 その後、身障者を装ってワザと容疑者となり、嘘の証言をして、 刑事に自分以外の人間を犯人と思い込ませて、難なく釈放されるという、 この行動の意味は「事件の真相を巧みに隠蔽する」ためです。 これこそが映画のメインテーマだと思います。
ここで注意しておきたいのは、映画の中では、警察側の誰もカイザー・ソゼ=ヴァーバル・キント という結論にはたどりついていないことと、 ヴァーバルは過去に逮捕され、刑務所に入っていたこともある、 常連の容疑者=Usual Suspects だということです。
これを踏まえた上で、2回目、3回目と見ていく際に、 クイヤンとの会話の中における、ヴァーバルの隠蔽工作のための仕草、 つまり、視線や表情、嘘をつく元ネタの探し方なんかに気がつくと、 1回見ただけではわからない、おもしろさが発見できるでしょう。 あわせて、ヴァーバルの話した回想シーンは本当に全部嘘なのか? カイザー・ソゼの正体は本当にヴァーバル・キントなのか? といった難題にもチャレンジすると、更に、この作品の深さが見えてくると思います。
(verbal より)
僕は正直、面白いと思えなかったのです。その理由を突き詰めて行くとこの一点に尽きます。 それは、何故ヴァーバルはクイヤンに話をするのか、という点です。 上の書き込みに「刑事に自分以外の人間を犯人と思い込ませて、難なく釈放される」とあります。 僕が探している答えとして、この書き込みが一番近いのかな、と思います。 しかし、ヴァーバルは2時間後に釈放される事がわかってるわけだし、 元々カイザー・ソゼであると疑われてもいないですよね? だとすると、ヴァーバルは何も喋る必要が無いと思うんです。 もちろんヴァーバルが喋り始めなくては物語は進みません。 だからといって「物語が進まないから」という理由でヴァーバルを喋らせる脚本に納得がいきません。 無理矢理な感じがします。もしくは、ヴァーバル=おしゃべりだから、 などというアメリカン・ジョークなのでしょうか? この映画を面白いと思われる方々は、何故ヴァーバルはクイヤンに話をする必要があるのか、 という点についてどう思われているのでしょうか?
(isao さん)
ヴァーバルはクイヤンとの世間話をしているうちに、 クイヤンが異常なまでにキートンの存在を気にしていることを知りました。 そこで、軽くウソでも交えながら、 クイヤンの聞きたがっている5人組の話をしてあげれば、 港の事件も、すべて真犯人がキートンだと思いこんでくれるはず、というシナリオを考えたのでしょう。 最初はカイザー・ソゼの話なんて、当然するつもりはなかったのに、 思いがけなくクイヤンがそっちの方向に話を持っていくもんだから、 コバヤシやらレッドフットやら、ウソの人物を登場させて信憑性を持たせ、 当初の思惑通りの話に、軌道修正していったのではないかと思います。
(verbal より)
もうひとつ、「映画の中では、警察側の誰もカイザー・ソゼ=ヴァーバル・キント という結論にはたどりついていないこと」とはいったいどういう事でしょうか? 最後、明らかにクイヤンはヴァーバルを追って走っているじゃないですか? あれはどう考えてもカイザー・ソゼがヴァーバルであることに気づいたからじゃないでしょうか?
(isao さん)
FAX クイヤンは、ヴァーバル=カイザー・ソゼということを、 本当に悟ったのかどうかは、定かではありません。 掲示板を見て、ヴァーバルの話は嘘だったことは気づいたのでしょう。 このときのフラッシュバックの中には、確かにヴァーバルのソゼルックのシーンも出てきますが、 これについての見解は、Q37にありますので、そちらを参照してください。
また、もう1人、ヴァーバル=カイザー・ソゼという答えに、 たどり着けそうで、たどり着いていない人物がいます。FBIのジャック・ベアです。 彼はカイザー・ソゼの人相という観点で、捜査していましたが、 ヴァーバル本人には会ってないので、FAXを受け取っても、結局は気づかずに終わっています。 ラストシーンの後に、もしクイヤンとベアが会話をすれば、2人とも完全に気づくのでしょうけど、 そこまで見せていないところが、この映画のスゴイところだと思います。
(verbal より)
なるほど。港の事件の真犯人をキートンだと仕立てようとしたわけですか。 しかしながら自分が疑われてるならまだしも、 真犯人をキートンだと思い込ませる為にあれだけ喋りまくる必要性は無いような気がします。 あくまでも私の主観ですが。 それと、クイヤンがヴァーバル=ソゼであると気づいてないというのは、納得しました。 確かにウソだと気づいたのであって、ソゼの本性に気づいたという所までは説明してませんね。
(isao さん)

Q57

ヴァーバルは何故掲示板から文字を拾い上げる必要があったのでしょう?
(isao さん)
掲示板 それによって、後に、いや尋問中に、クイヤンが自分のウソに気づく可能性もあったわけで。 実際後に気づくわけで。ネタ探しの割にはリスキーすぎるのでは。あれだけの発想力がありながら、 デタラメな単語が思いつかないわけもないだろうし。
(isao さん)
まずはクイヤンとの会話の始まりについて、振り返ってみましょう。 クイヤンとの会話は、正式な取調べでもなければ尋問でもありません。 クイヤンが興味本位で、すでに保釈の決定しているヴァーバルに対して、 空き時間に知り合いの刑事の部屋を借りて、世間話をしたに過ぎないのです。 つまり、ここで何を話しても、ヴァーバルとしては、 新たな容疑がかかる事も、偽証罪に問われる事もないですから、 相当、余裕な態度で話すことができたのでしょう。 ここでウソを言って仮にバレたとしても、なんら困る事はないのです。
しかし、クイヤンは執拗なまでに、キートンの話をしたがるので、 ヴァーバルは、逆にその執念を利用してやろうとか、 からかってやろうという気持ちで、軽くウソをついたのではないでしょうか? ヴァーバルが部屋の中で見つけた文字列を、ウソの中に盛り込んだときは、 クイヤンとの会話の始めの頃か、「早く話せ!」と迫られた直後です。 マジメに本当のことを話す義務も必要もないヴァーバルにとっては、 適当に事件の事を話して、警察側を混乱させてやればいいわけです。
根っからの詐欺師であるヴァーバル、そして自分の正体を隠し続けたカイザー・ソゼにとっては、 こんな感じでウソをついて、姿を消すなんてのは、日常茶飯事なのかもしれません…。
(verbal より)

Q58

一番気になるのが煙草についてなんですが、 キントがラストシーンで車に乗り込む前に吸う煙草はマルボロのライトボックスです。
(たかし さん)
カイザー・ソゼ 自分も同じ煙草なんですぐ気付いたのですが、 最初らへんのシーンでキントが部屋に入ってすぐ一人になったとき 部屋を見渡すところで変なことがきになりました。 変な箱にカメラが寄るとこなんですが、その前のシーンで署長みたいなやつがその箱をあけますよね? そこに入ってた煙草がマルボロライトでした。 キントにマルボロライトを持たせたのは金の時計と金のライターで 金の煙草でマルボロライトというのは分かりますが箱の中もマルボロライトにして、 カメラを二回も寄らすってことは何かありますよね。 署長関係ありますかね?誰か意見下さい。箱がマルボロライトじゃなかったらすいません。 じゃなかったとしても似た煙草を箱に入れることや 二回もカメラを寄せることは気になるんやけど。
(たかし さん)
最後のヴァーバル(=ソゼ)が吸うタバコは、 金色のマルボロだったんですね、気づきませんでした…。
それから、最初のタバコの入っている箱ですが、 「トルコ製の箱」といわれています(Q03参照)。 ヴァーバルがそれを知ってて、ソゼのトルコ時代の話を持ち出したのかはわかりませんが、 「Soze」という言葉が、トルコ語で「おしゃべり」という意味なので、 トルコにいろいろと意味付けしたかった、製作者サイドの意図なのかもしれません 。
(verbal より)

Q59

キートンが殺される時、カイザーは銃を横に構えてますよね?
(gengen さん)
銃を横に構える 何回か出てくる回想シーンの内、一番最後の短いシーンの時だけは銃は横ではなくて 縦に構えて発砲しているのが確認できるんですけど、何故?別人ってこと?嘘って事? ロン毛のカイザーも縦に構えて発砲してましたけど…。 冒頭でキートンを殺した男はカイザーで間違いないと思いますので、 やっぱり嘘って事でイイんでしょうかね??
(gengen さん)
最後のシーンでも横に構えていますよ。
(トマト さん)

Q60

カイザー・ソゼのスペルで質問があるのですが、 「kaiser soze」なのか、「keyser soze」なのかどちらなのでしょう? どちらでもいいのでしょうか?
(master さん)
「カイザー」のスペルですが、正式には(脚本を見る限りでは)「keyser」です。 当サイトでも、「カイザーはドイツ語で皇帝」といってしまってましたが、 ドイツ語でも英語でも「皇帝」のスペルは「kaiser」のようですね…。 別の言語で「皇帝」が「keyser」なんでしょうか??
(verbal より)

Q01〜10 Q11〜20 Q21〜30 Q31〜40 Q41〜50 Q51〜60 Q61〜70 Q71〜80
論争1 論争2 WANTED! もしあの5人組が